「春の褒章」 県内から23人1団体受章
「春の褒章」の受章者が28日、発表されました。県内からは23人と1つの団体が選ばれています。
加須市の工務店で代表を務める、萩原忠和さん(74)は商業などの分野で、模範となる技術を持つ人に贈られる「黄綬褒章」を受章しました。
建築大工として地域で60年余りにわたって、一般住宅などの建築に取り組んできました。
(萩原忠和さん)
「よく受章できたと思う。みんなのおかげ。ありがたい。」
萩原さんが得意とするのが、「規矩(きく)術」。「差し金」と呼ばれるL字型の定規を駆使して、必要な材木の長さや角度を正確に割り出す日本古来の伝統技術です。
この「規矩術」の技術を生かし、市内にある複数の神社や寺の建築に携わりました。
また、2002年から行田市の「ものつくり大学」で非常勤講師として、若者たちに技術を伝えています。
20年ほどの間に、延べ3000人以上を指導してきました。
(萩原忠和さん)
「一つの道を貫くと、自分のような者でもここまで来られた。だから自分の仕事を頑張って、若い時は恥知らずで頑張りなさいよと。若い人には恩返しとして、色々と自分のできる範囲で伝えていけたら。」