11月6日(木)のニュース

上半期業績見込み 製造業と非製造業で対照的な動き

 県内企業の今年度上半期の業績見込みは製造業が「減収・減益」に対し、非製造業は「増収・増益」と対照的な動きとなっていることがぶぎん地域経済研究所の調べで分かりました。

 調査は県内の企業529社を対象に7月22日から8月29日にかけてアンケート方式で行われ、回答率は28.9%でした。

 それによりますと今年度上半期の増収から減収が引いた売上高見込みは、前年同期と比較して増加とした企業と減少とした企業がいずれも30%と同じ割合となりました。

 一方、増益から減益を引いた経常利益の見込みは前年同期と比較して増加とした企業が28%に対し減少とした企業が、33%となりました。

 業種別製造業が減収・減益に対し、非製造業は増収・増益の見込みで、対照的な動きとなっています。

 ぶぎん地域経済研究所によりますと、製造業を中心にアメリカの関税政策の影響を受けたためとみていますが、今後については、「多くの輸出品への関税率などが日米間で合意され、先行きに対する不透明感が後退し、県内企業の業況判断は持ち直している」としています。

保険金を水増し請求 詐欺の疑いで男逮捕

 施術日数を水増しして保険会社から保険金をだまし取ったとして6日、柔道整復師の男が逮捕されました。

 詐欺の疑いで逮捕されたのは、北本市下石戸下の柔道整復師 野田享佑容疑者(36)です。

 警察によりますと、野田容疑者は去年1月半ばから6月末にわたり、交通事故で治療を受けた患者を多くても20日間しか施術していないにもかかわらず、170日間にわたって施術したとする虚偽の証明書と明細書を作成し、保険会社からあわせて現金88万5000円余りをだまし取った疑いが持たれています。

 調べに対し、野田容疑者は「保険会社をだまして保険金を受け取ったことに間違いありません」と、容疑を認めているということです。

 また、施術を受けた男性患者は警察の調べに対し、口裏合わせをしたことを認める供述をしていて、警察は7日、詐欺の疑いで書類送検する方針です。

 警察は、犯行に至ったいきさつや、余罪について詳しく調べています。

高校生が金融所得課税強化の是非をディベート

 県立浦和高校で、物価高対策の財源として金融所得課税を強化するべきかどうか生徒たちがディベートで対決しました。

 県立浦和高校は、生徒に税金の仕組みについて理解を深めてもらおうと、浦和税務署の協力を得て2013年から毎年、授業の一環でディベートを行っています。

 6日は「物価高対策の財源として金融所得課税を強化すべきか」について、2年生の生徒38人が肯定派と否定派に分かれて討論しました。

 「金融所得課税」は株式や投資信託、預金などの金融商品に課せられる税金で、所得額にかかわらず、税率が一律のため、所得が1億円以上になると税負担が減るという現象がおきます。

 肯定側の生徒は、金融所得課税を強化することで高所得層からの税収が増え、低所得層や中間層の負担を軽減でき、税制の公平性を高めることができると主張しました。

 一方、否定側の生徒は、金融所得課税を強化すると個人投資家の投資欲が低下し経済が停滞してしまうほか、富裕層が資産を海外に移動させて日本の税収が減ってしまうと反論しました。

 この後、審査員の生徒たちが勝敗を判定し、23対5で否定側が勝利しました。

 生徒たちは、ディベートを通して税制について学びを深めていました。

さい銭泥棒を追跡 男子児童に感謝状

 先月、神社のさい銭箱から現金を盗んだ男を追跡し逮捕につなげた、さいたま市の小学生に大宮東警察署から感謝状が贈られました。

 感謝状が贈られたのは、さいたま市見沼区の小学6年生 野上煌さんです。

 野上さんは先月14日午前7時40分ごろ、さいたま市見沼区の神社で、さい銭箱から現金を盗んでいる男を登校中に発見しました。

 野上さんが「何小銭盗んでいるの」と声をかけると、男が逃走したため、およそ750メートル走って追跡しました。

 さらに、同級生の保護者に警察への通報をお願いするなど、男の逮捕に大きく貢献しました。

 大宮東警察署の後藤秀一署長は「知っている人に、すぐに目撃情報を知らせた行動はすばらしい」と称えました。

 神社の管理者は「捕まえてもらったことに感謝しています。何より、小学生が無事で良かったです」とコメントしています。

真福寺貝塚国指定史跡50年

 国の史跡に指定されてから、ことしで50年を迎えたさいたま市にある真福寺貝塚の出土品などを紹介する特別展が、さいたま市立博物館で開かれています。

 さいたま市岩槻区城南にある真福寺貝塚は、およそ3800年前から2600年前の縄文時代後期から晩期の集落の遺跡で、今から50年前の昭和50年=1975年に国の史跡に指定されました。

 会場には、近年の発掘調査で見つかった土偶など、およそ150点が展示されています。

 「みみずく土偶」は、2019年から2022年の発掘調査で発見されたもので、全体的に赤色の顔料が塗られているのが特徴です。

 また、縄文時代には海水を煮詰めることで塩づくりが行われていたと考えられていて、この塩づくりの際に使われていたのが「製塩土器」と呼ばれています。

 このほか、真福寺貝塚以外の富士見市と蓮田市、それに春日部市にある国指定史跡の貝塚を紹介するパネルも展示されています。

 この特別展は、11月24日までさいたま市立博物館で開かれています。