3月18日(月)のニュース

吉川市立第一保育所で不適切保育

 吉川市は18日、市立第一保育所の50代と60代の女性保育士が、園児のこめかみに拳を当てて回す不適切な保育をしていたことを明らかにしました。

 市によりますと、市立第一保育所に勤務する50代と60代の女性保育士はおととし4月から5月にかけて、園児1人に対し、こめかみに拳をあてて回す行為をしたということです。

 保育士2人は、園児が他の子どものけがにつながるような行為をしたため何度か注意をしたが、分かってもらえなかったと説明しているということです。

 市は去年7月、市立第二保育所の50代の女性保育士による不適切な保育が発覚したことを受け、すべての保護者を対象に書面によるヒアリングをした結果、市立第一保育所の事案が判明しました。

 市は3月13日付で、不適切な保育をした第一保育所と第二保育所の女性保育士あわせて3人を減給と戒告の懲戒処分としました。

 中原恵人市長は「保護者の皆さまとの対話を大切にしながら、信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。

中村美香県議 当選無効確定

 去年4月の県議会議員選挙で初当選した日本維新の会・中村美香議員が、県の選挙管理委員会による当選無効の決定取り消しを求めた訴訟で、最高裁第2小法廷は3月15日付けで、中村議員の上告を退ける決定をしました。

 中村議員は県内の同じ市町村に3か月以上の居住実態がなかったとして、県選挙管理委員会が去年7月に当選無効と決定。東京高裁が、この決定を適法とする判決を言い渡し、中村議員が上告していました。

 上告を退ける決定により、生活の本拠がなかったとして被選挙権を認めず請求を棄却した東京高裁の判決が確定しました。

 決定を受け、県選管は速やかに選挙会を開く予定で、立憲民主党公認で次点だった小森克己氏の繰り上げ当選を決める方針です。

開校5周年を記念し階段アート

 埼玉スタジアムに近いさいたま市立美園北小学校で、開校5周年を記念して校章や浦和レッズのエンブレムなどをデザインした階段アートが完成しました。

 階段アートは、地域とより深い絆を作るとともに子どもたちにサッカーに興味を持ってもらいたいと企画されたもので、小学5年生の金澤昌潤さんがデザインを考えました。

 18日はレッズのマスコット「レディア」が見守る中、全学年の各クラスの代表が校章や浦和レッズのエンブレムなどを描いた階段アートを完成させました。

所沢3月の観測史上最大の最大瞬間風速

 発達した低気圧の影響で、18日の県内は朝から強い風が吹き、所沢で3月の観測史上最大となる最大瞬間風速28メートルを観測しました。

 正午すぎのさいたま市浦和区では、強い風にあおられ歩きづらそうにしている人や自転車を降り押して歩いたりする人の姿がみられました。

 県内の最大瞬間風速は、所沢で3月の観測史上最大となる28メートルを観測したほか、熊谷で23メートル、さいたまで20.4メート ルなど風に向かって歩きづらくなるほどの強い風が吹きました。

 この強風の影響で、JR八高線は東京・瑞穂町の箱根ケ崎駅と入間市の金子駅の間で倒木と車両が接触してパンタグラフが破損し、運転を見合わせました。

 また、架線に支障物の影響で東北新幹線などの一部の列車に遅れが出たほか、宇都宮線、埼京線などで遅れが出ました。

 川口市内の公園では、幹まわり2メートルの桜の木が倒れました。けが人はなく、造園業者が撤去作業を行いました。

 川口市によりますと、倒木の原因は強風とみられ、地面に近い根元から倒れていたことから、樹木が弱っていた可能性もあるということです。

 また、戸田市のボートレース戸田では、レース中にボートが強風にあおられて転覆し、7レース以降のレースを中止しました。

 ウェザーニューズによりますと、この強風は夜になると少しずつ収まる見込みですが、18日いっぱい風が強い状態が続く予想だということです。

さいたま市 部活動の地域移行のモデルパターン策定へ

 さいたま市の竹居秀子教育長は、教員の負担を軽減するため公立中学校の部活動の指導を地域のスポーツクラブなどに委ねる「地域移行」について、来年度以降、地域の実情に応じ指導者を確保するためのモデルパターンを検討する方針を示しました。

 さいたま市教育委員会は、今年度からモデル校に指定した公立中学校3校の休日の部活動で、市の業務委託を受けた民間の団体を通して専門の指導者を派遣する取り組みを進めています。

 モデル校を対象に行ったアンケートでは、専門の指導者が派遣されたことで生徒の意欲が向上したほか、教職員は休日が取れ自分の時間を作ることができたとの声が寄せられました。

 一方、地域によってスポーツクラブの数が異なることや、指導者に謝礼を支払うための財源の確保が課題としてあがりました。

 市の教育委員会は、市内58校全ての公立中学校で地域移行の実現を目指す方針で、竹居教育長は来年度以降、指導者を派遣するためのモデルパターンや、クラウドファンディングを活用した財源確保を検討することにしています。

埼玉大学後期入試 理学部の試験問題で出題ミス

 埼玉大学は18日、3月12日に実施した一般選抜後期日程の理学部数学科などの試験で、出題ミスがあったと明らかにしました。

 出題ミスがあったのは、3月12日に実施した一般選抜後期日程と私費外国人留学生選抜で、理学部数学科など3学科の試験で出された化学の設問2問です。

 埼玉大学によりますと、一問は問題に誤りがあり試験中に訂正した際、誤った訂正を行いました。もう1問は回答を導き出すことが不可能な問題でした。

 いずれも採点前に、採点にあたる教員が気づいたということです。

 化学を受験したのは197人で、どちらの問題も採点から除外し、残りの設問で採点するということです。合格者の発表は、20日に行われます。

 埼玉大学はミスを謝罪し、「今後このようなミスが起こらないようにチェック体制の強化など再発防止に万全を期して参ります」とコメントしています。

上尾市で高校生が「さをり織り」を体験

 上尾市の障害者支援施設で、高校生が、作り手によってデザインや織り方が異なる「さをり織り」を体験しました。

 体験会は高校生に障害者福祉への理解を深めてもらおうと行われ、県立上尾高校家庭科同好会の生徒3人が、手織機を使い、準備した縦糸にさまざまな色の横糸を通して織り上げました。

 「さをり織り」の名前は「差」を「織」るから来ていて、決められた織り方がないことが特徴です。感じるままに好きなように織ることができ、障害者支援施設で多く取り入れられています。

 上尾高校家庭科同好会は、去年12月から障害者支援施設の利用者が織るさをり織りを使ったトートバッグやネックストラップなどの製品化に取り組んでいます。

 生徒たちは、さをり織りを織る工程からコースターに加工するまで一連の流れをはじめて体験し、理解を深めていました。

認知症サポーター養成講座 さいたま市

 認知症の人が安心して暮らせるための国や自治体の取り組みを定めた「認知症基本法」がことし1月に施行されました。

 さいたま市は18日、清水市長や市の幹部職員を対象にした「認知症サポーター養成講座」を初めて開きました。

 この講座は、全庁の幹部職員が改めて認知症について学び正しく理解することで、市政全般にわたって認知症への配慮や施策に反映させようと開かれました。

 当事者である和田傑さんは、職場でパソコンの簡単な入力作業ができなくなったり、自身の発言を忘れてしまったりするなどの症状や、認知症と診断されたあとも職場が寛容に受け入れ仕事を続けられた経験を語りました。

 また、講師を務めた埼玉県・さいたま市若年性認知症サポートセンターの若年性認知症支援コーディネーター松本由美子さんは、認知症は誰でも発症する可能性があるため、自分ごととして捉えることや認知症に対する偏見をなくすことなどの大切さを伝えました。

 ことし9月の認知症月間で受講した職員は認知症サポーターとしてオレンジリングを身につけ、認知症の人が地域で安心して暮らせるよう支えていきます。