6月27日(金)のニュース

県議会特別委 補償のあり方めぐり議論紛糾

 ことし1月、八潮市で起きた道路陥没事故を受けて、事故の調査を行う県議会の特別委員会が開かれ、地域住民や事業者に対する補償のあり方などについて議論が交わされました。

 県議会委員会ではまず、県下水道局の職員が今後の復旧工事のスケジュールや地域住民に対する説明会や相談会の開催状況、事業者などへの補償の考え方について説明しました。

 その後、出席した委員からは「住民や事業者に対しいつから補償するのか」「本来は国が補償の対応をするべきだと思うが県が代わりに補償できないのか」などと質問が相次ぎました。

 これに対し、県は主体的に行っている工事については、すぐに補償を進めたい考えを示しました。

 一方で道路陥没事故の補償は明確な根拠となる原因が分からない状態で、概算の金額を支払うことができない全国統一の基準があることなどを説明しました。

 そして委員会では国に対して下水道の強靱化予算確保とインフラ施設が原因の事故が発生した際の補償制度の構築を求める2つの意見書案が出されました。

 さらに、県に対しては道路陥没事故に関わる住民や事業者への速やかな補償を求める決議案が提出され、全会一致で可決されました。

川口市のごみ処理施設 火災現場公開

 ことし1月、火災があった川口市のごみ焼却処理施設「朝日環境センター」の、ごみピットの内部が、27日報道陣に公開されました。

 川口市は、ことし1月3日に「朝日環境センター」のごみピットから火災が発生しクレーンなどが焼けた影響でごみの焼却処分が出来ず、ごみの受け入れが出来なくなっています。

 このため市は、現在もごみの処理を近隣自治体や民間に協力を依頼し、対応しています。

 27日公開されたのは、火災が発生した、長さ54メートル、奥行き15メートル、扉下深さ13メートルおよそ2100トンのごみが貯められるピットです。

 現在も火災後の状態が維持されていて、見た目ではごみの中間層が黒く焼けています。

 朝日環境センターによりますと、発火元は7番扉の前で、火災の原因は、リチウムイオン電池などが考えられるということです。

 ピットは、ことし8月下旬に2つのクレーンのうち、ひとつが復旧する予定で、消防による現地調査が行われた後、ことし10月には、ごみ収集車の受け入れを一部再開し、センターでの最大焼却量の3分の1にあたる1日140トンのごみを焼却していくとしています。

 また、クレーン2基が稼働する本格復旧は、来年3月を見込んでいます。

当時19歳の男性を暴行し監禁 18歳の男を逮捕

 先月、匿名・流動型犯罪グループと見られる地域不良グループを脱退した当時19歳の男性に暴力を振るい、アパートに監禁した事件で警察は27日18歳の男を逮捕しました。

 生命身体加害略取、傷害などの疑いで逮捕されたのは、越谷市の18歳、会社員の男です。

 男は先月12日、仲間と共謀しグループから脱退しようとした当時19歳の男性に対し、大宮駅西口の2階デッキで暴行を加えて連れ去り、更に春日部市内で暴行を加えたうえ、越谷市内のアパートに監禁した疑いが持たれています。

 男は事件後、逃走していましたが、27日午前0時45分ごろ、両親と共に大宮警察署に出頭しました。

 調べに対し男は警察に追われるのが疲れたという趣旨の供述をしているということです。

 この事件ではこれまでに春日部市の会社員の男を逮捕したほか、他にも共犯者が居るとして、警察は引き続き捜査を進めていくと言うことです。

5月の有効求人倍率 1.06倍で4月と変わらず

 先月の県内の有効求人倍率は1.06倍で、前の月と変わらず横ばいとなりました。

 埼玉労働局によりますと、先月=5月の有効求職者数は8万6909人で、前の月から1.5%増え、8か月ぶりの増加となりました。

 一方、有効求人数は9万2255人で、前の月より1.2%増え、4か月ぶりの増加となりました。

 この結果、仕事を求める人1人に対して何人の求人があるかを示す有効求人倍率は1.06倍で前の月と変わらず横ばいとなりました。

 現在の雇用情勢について埼玉労働局は「求職者が引き続き高水準にあるが、求人が求職を上回って推移している」としたうえで、「一部求人の動きに足踏みがみられ物価上昇などが雇用に与える影響に注意する必要がある」と指摘しています。

ヨーグルトで水分保持 熊谷市 プロジェクト始動

 本格的な夏が始まるのを前に「暑さ対策日本一」を掲げる熊谷市は明治とヨーグルトを使った水分保持を推進するプロジェクトを始めました。

 熊谷市と明治が始めたのは「ヨーグルトで水分保持チャレンジプロジェクト」です。

 プロジェクトでは暑さに負けない体づくりを推し進めようと、水分保持の効果が高いヨーグルトを使った熊谷市のご当地かき氷「雪くま」を開発し、市内6つの店舗で販売します。

  27日の発表会には熊谷市の小林哲也市長と明治の発酵マーケティング部関慶次部長、それに地元飲食店などでつくる「雪くまのれん会」の石川雄太会長らが出席しました。

 小林市長は「この取り組みを通じて雪くまの新しい視点での魅力発進につながると期待する」と話しました。

 プロジェクトではヨーグルトを使った雪くまの販売のほか水分保持の重要性をポスターなどで啓発したり、ヨーグルトを市内の保育所や高齢者施設に提供したりすることが盛り込まれています。

 そして最後に小林市長と関部長は「暑さに負けないまち」を目指すとしたプロジェクト宣言をしました。

熊谷市立熊谷図書館 「水彩画・森田芳一展」

 美術教師として熊谷市の教育に貢献した森田芳一さんの水彩画7点が現在、熊谷市の熊谷図書館で鑑賞出来ます。

 森田さんは、美術教師として勤務し、その後、熊谷市の小学校の校長や教育委員会教育長を務めるなど教育に貢献しました。

 さらに、自身の作品制作にも力を入れていて今回のミニ企画展「水彩画・森田芳一展」では、7つの水彩画が展示されています。

 「紅葉の谷川岳」は奥の山が引き締まって見えるように手前に明るい色を配置している構図が特徴で県北展で知事賞を受賞しました。

 「雪と花」は奥の雪の白さから手前の花の鮮やかさが際立つ作品で水彩画では表現が難しいとされる反射も椅子の座面で表現しています。

 この作品は、県展に出品されています。また、晩年の作品も展示されていて「桃」は全体的に暗い色調で桃が際立つように描かれているのが特徴です。

 水彩画特有の透明感ある色彩ややわらかいタッチを楽しめるミニ企画展「水彩画・森田芳一展」は熊谷図書館郷土資料展示室で9月7日まで開かれています。

2024年 県内行方不明者数 6053人

 去年1年間の県内の行方不明者は、6053人で前年と比較し500人以上減った事が県警のまとめで分かりました。

 県警人身安全対策課によりますと、去年1年間に県内で行方不明となった人の数は、6053人で前の年と比べ563人少なくなりました。

 しかし、全国では、大阪府に次いで2番目に多いということです。

 行方不明の原因として最も多いのが「認知症」の1812人で、全体のおよそ30パーセントを占めています。

 このうち、1801人は発見されていますが、28人が、死亡した状態で見つかっているということです。

 また、未解決も11人いて、警察では、行方不明者の早期発見、死亡、未解決を減らす手段の一つとしてGPS機器の携帯を呼びかけています。

 なお、県内63市町村のホームページによると、先月30日時点で、41の市町村で、GPS機器貸与の行政サービスが行われています。