5月2日(金)のニュース

下水道管の点検方法 大野知事「見直し不可欠」

 県の災害対策本部会議で大野知事は、下水道管の点検調査の方法や頻度などについて、見直しが不可欠との見解を示しました。

 大野知事は、運転席部分の引き上げについて、具体的な時期はまだ決まっていないとしたうえで「必要な環境を整えて状況を見極めながら行いたい」と述べました。

 また、陥没を引き起こしたとみられる道路の下を通る下水道管が破損した原因の究明と並行して、点検調査の方法や頻度の妥当性について迅速な見直しが不可欠との見解を示しました。

八潮道路陥没 不明のトラック運転手か 死亡確認

 ことし1月、八潮市で道路が陥没しトラックが転落した事故で、県が2日本格的な捜索を行った結果、下水道管内に取り残されていたトラックの運転席部分から70代の男性運転手とみられる人が見つかりその場で死亡が確認されました。

 2日午前5時すぎから防護服を身につけた警察官や消防隊員らが5つの部隊に分かれて下水道管内に入り、行方が分からなくなっていたトラックの運転手の男性の本格的な捜索活動を行いました。

 およそ2時間にわたる捜索活動の結果、下水道管内に取り残されていたトラックの運転席部分から1人が遺体で見つかりました。

 遺体は、70代の男性運転手とみられ警察は身元の確認を急ぐことにしています。

 遺族は「父は心の強い人だったので恐怖や苦痛と戦って、力尽きるまで生きて帰りたいと思っていたはずです。それを想うと体が震え、胸が締め付けられる想いです」とコメントを出しています。

家宅捜索で逃走 暴力団幹部の男送検

 殺人の容疑で家宅捜索をした際男が逃走した事件で、県警は2日、警察官を車ではねてけがを負わせたとして、暴力団幹部の男を殺人未遂などの疑いでさいたま地検に送検しました。

 殺人未遂と公務執行妨害の疑いで送検されたのは、神奈川県横浜市神奈川区の指定暴力団稲川会系組幹部の田村悟史容疑者(50)です。

 田村容疑者は4月22日午前6時半ごろ、家宅捜索への立ち会いを求めた警察官4人に対し、車を急発進させて職務を妨害し、このうち3人に全治およそ2週間のけがを負わせた疑いが持たれています。

 田村容疑者は公開手配されていましたが4月30日神奈川県内の警察署に出頭しました。

 田村容疑者はおととし1月、狭山市広瀬台の集合住宅の駐車場で、暴力団関係者とみられる男性が射殺された事件の捜査対象となっていました。

県が独自に実施 県学力・学習状況調査

 児童・生徒の学力や学習意欲などを把握するため、県が独自で実施している学力・学習状況調査がさいたま市をのぞく県内の公立小中学校などで行われています。

 県教育委員会は、児童と生徒に現在の学力を知って「どれだけ伸びたか」を実感してもらうため、2015年度から小学4年生から中学3年生までの6年間の調査を実施しています。

 2日、川口市立十二月田中学校では3年生およそ220人が国語と数学、英語の学力テストに臨みました。

 また、学習意欲や生活習慣などに関する調査もあわせて行われました。

 昨年度からタブレット端末を活用しテストを行う「CBT」方式に全面的に移行しています。

 問題ごとの解答時間などがわかるため、得意・不得意とする分野を把握して教員の指導改善や児童、生徒の学力向上につながることが期待されています。

 県の学力・学習状況調査は独自で別の調査をしているさいたま市をのぞく県内62市町村の1024校で5月21日まで行われ、結果はことし10月に県のホームページで県全体と市町村別で公表される予定です。

3月有効求人倍率1.08倍 2か月ぶり上昇

 ことし3月の県内の有効求人倍率は1.08倍で、前の月を0.01ポイント上回りました。

 有効求人倍率が、前の月を上回るのは2か月ぶりです。

 有効求職者数は8万5663人で、前の月に比べ2.3パーセント減少しました。

 これに対し、有効求人数は9万2837人で、前の月に比べ1.4パーセント減少しました。

 この結果、仕事を求める人1人に対して何人の求人があるかを示す有効求人倍率は1.08倍で2か月ぶりに前の月を上回りました。

 現在の雇用情勢について埼玉労働局は「求職者が引き続き高水準にあるが、求人が求職を上回って推移しており、緩やかな持ち直しの動きが感じられる」とした一方、「一部求人の動きに足踏みがみられ、物価上昇などが雇用に与える影響に注意する必要がある」と指摘しています。

“死亡事故を教訓に” 盲学校で交通安全の催し

 かつて在校していた生徒の死亡事故を教訓に、交通安全について改めて意識を高めようという催しが、川越市の盲学校で開かれました。

 川越市の県立特別支援学校塙保己一学園では51年前の2日、当時、在校していた生徒が大宮駅のホームから転落し、電車にひかれて亡くなりました。

 学園はこの事故を忘れず、視覚障害者の歩行環境を考える日にしようと、5月2日を「埼盲交通安全の日」とし、毎年、さまざまな催しを開いています。

 ことしは落語家の津軽家笑介さんによる交通安全落語が行われました。

 津軽家さんは標識や交通ルールを交えた落語や交通安全を呼びかける自作の歌を披露するなどしました。

 生徒たちは楽しそうに手拍子したり一緒に歌ったりしていました。

 催しの最後には生徒代表の久保実咲さんが「落語や埼盲交通安全の由来などを聞き、これから安全に暮らせるようにしていきたいと思いました。本当にありがとうございました」と感謝を伝えました。