3月15日(水)のニュース

利根大堰の大規模耐震工事を公開

 首都直下型の大地震の発生に備え、大規模な耐震事業が進められている利根大堰の工事現場が公開されました。

 行田市と群馬県千代田町にまたがるおよそ500メートルの利根大堰は、首都圏の治水能力を高めるため1968年に建設されました。

 運用開始から50年以上が経過し老朽化しているうえ、大規模地震が発生し被災すれば水の安定供給ができなくなり、二次被害が生じることも想定されるため2015年から耐震工事が始まりました。

 工事は利根川の一部をせき止め、水量調節のためのゲートをはめこむ土台「堰柱」をむき出しにした状態で行われていて、現在は13本の堰柱のうち最後の3本の補強が進められています。

 強度の高い鉄筋を堰柱に打ち込み、ゲートをはめるレールを新しく付け替えることで耐震性を強化していて、工事は来月末に終了する予定です。

 水資源機構利根導水総合事業所によりますと、堰柱の耐震強化を終えると、ゲートの開閉を調整する機械などが整備され来年度にはすべての耐震事業が完了するということです。